吃音・どもりに対してストレスが与える影響

吃音・どもりに対してストレスが与える影響

吃音やどもりとストレスは密接な関係があります。

私自身、話せないことがストレスなだけではなく、
恥ずかしく、耐えられないほどの苦痛となっていました。
それがさらに悪循環を生んでいるということは当時の私は知りませんでした。

この記事では、吃音やどもりに対して、ストレスがどのような影響を与えるのかを
ストレスの仕組みという面からお伝えしていきたいと思っています。

吃音・どもりに対してストレスが与える影響とは

どもりや吃音を発症するきっかけとなるのは心理的なストレスだとされていますが、
これはわかりやすく説明するために使われています。

厳密に言うときっかけはストレスですが、
問題となるどもりや吃音を実際に引き起こしているのは身体的な反応なのです。

ですからどもりや吃音を改善したり克服したりするためには、ストレスに関する理解が必要だと言えます。

単純にストレス=どもりという公式で考えるのではなく、
一歩踏み込んでストレスとはどういうものなのかを一緒に考えていきましょう。

ストレスの仕組み

ストレスには2つの脳内分泌液が関わっています。
アドレナリン」と「コルチゾール」です。

アドレナリンは有名な興奮物質で、感情を爆発させる働きがありますが、
コルチゾールはそれを抑える役割を持っています。

アドレナリンの分泌によって興奮し、心理的なストレスが発生するのですが、
コルチゾールがしっかりと抑えてくれるのであればそれは一時的なものとなり、
ストレスはすぐに鎮静化する
のが人の身体の正常な流れです。

このバランスが崩れてアドレナリンに対してコルチゾールが足りない場合、
感情の激しい動きや興奮を抑えることができない状態になります。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、
非吃音症の人やどもりではない人も興奮し感情的になるとどもりやすくなります。
これはアドレナリンが強すぎるせいともいえます。

吃音やどもりではない人がそうなるのですから、
もっとも理性や言語を司る働きが低下して吃音やどもりを出しやすい状態になっているのは
理解に難しくないでしょう。

ストレスとどもりや吃音の関係性

激しい怒りや興奮を表現する言葉に「はらわたが煮えくり返る」という言葉があります。
そして、慢性的なストレスによる影響は胃や腸などに出ます。

このようにストレスの根本はお腹の方にあるんです

というのも前述したアドレナリンはお腹のあたりで大量に生産されて、
それが脳まで上ってきて興奮状態を生み出します。

つまり、最初にストレスを強く感じるのはお腹のあたりということです。

このアドレナリンが脳まで上がっていく過程で身体の中を通りますが、
この影響から強いストレスや興奮は身体の各所に極度の緊張状態を引き起こします。

これによって筋肉が反応したりお腹が力んだりといった状態が生まれ、
正しい発話を阻害することで、吃音やどもりが出るのです。

ストレスが生み出される心理状態がどもりや吃音の引き金なのは間違いないですが、
結果としてどもりや吃音は身体的な反応によるものだということをお分りいただけたと思います。

ストレスは生物の危険センサー

どもり,ストレス

このように良くない影響ばかりがクローズアップされるストレスですが、
ストレスは生物にとって大切な危険センサーの役割を果たしています

嫌な記憶に結び付けてストレスを感じることで、
生物はそれを避けて逃げる行動を起こし、危険を遠ざけることができるのです。

ですからストレスによるどもりや吃音も心理的な作用に端緒を持ってはいますが、
原理としては非常に生物的で、
会話によるコミュニケーションを自身にとって危険なものと認識している状況と言えます。

この場合の危険とは、どもりや吃音によって上手なコミュニケーションが行えないことを
恥ずべきこと」「辛いこと」などといった悪いことと記憶していることで、
それが自我にとって危険なものだと考えているということです。

ストレスから考えるどもりや吃音を改善する方法

これまで説明してきたことを踏まえ、
どもりや吃音を改善するにはどうしたら良いでしょうか?

それは、コミュニケーションそのものを、
ストレスによる危険信号が発生するようなものだと認識してしまうこと自体を止めること
です。

このように考える際に役に立つのは客観視を身につけることです。

どもりや吃音が発生し会話が上手く行えない瞬間に心の中でネガティブに感じるのではなく
一歩引いて自分の状態を見るために「今自分はこう思っているだろうな」と距離をとって考えることが大事です。

上手に当事者感をぼかして認識することで、危険なものではないと思えるようになり、
ストレスが発生することを抑えることができるようになるわけです。

▽▽吃音症に悩んだ私の過去を聞いてください。

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